ひな祭りの時に飾り付けるカラフルなお餅、菱餅。
この菱餅が、なぜこんな形、色をしているか知っていますか?
諸説がありますが、今回はそれを一つ一つ紐解いていきましょう。
今年のひな祭りにその知識を披露すれば、一目置かれるかも知れませんよ。
諸説アリ!菱餅の由来は水草のヒシからきている?
菱餅の形の由来には諸説があり、現代でもどれが本当の説か謎に包まれています。
ここでは、その中からいくつかの諸説をご紹介していきます。
まず1つ目はヒシという植物の葉がひし形で、それをモチーフにしているという説。
ヒシはとても生命力が強い植物であっという間に、育ち広がっていきます。
ヒシのように多くの子宝に恵まれるように。
そんな、子孫繁栄の意味を込めているとされています。
また、ヒシの実はその昔、仙人が食べて千年も生き続けたという逸話も。
そこからとられ、長寿という意味も込められているようです。
2つ目は、大地を表していると言う説です。
菱餅の形だけではなく、色にも意味を込めているとされています。
緑は若草、白は雪、赤は桃の花が芽吹く春。
それをまとめて、大地そのものを表しています。
また、昔は宮廷料理として、お正月にひし形の料理を多く出してお祝いしていたとか。
それをモチーフしてひし形にしていると言う一説もあります。
ひし形は心臓を表すという説も。
もちに入っているヨモギなどが邪気を払い、無病息災を表しているとされています。
これらの説は、地域によって伝わり方が異なります。
あなたの地域ではどんな説がありますか?
菱餅に関する説は他にも数多くあります。
そして、そのいずれもが、お祝いや子宝といったおめでたいイメージです。
女の子の健やかな健康を祝うひな祭り。
今年は菱餅の説を話しながら、お祝いに参加してみるのも良いのではないでしょうか。
菱餅はもちろん代用のお菓子を作る方も、これらの説を念頭においてみてくださいね。
菱餅の色は魔よけの意味があった?江戸時代からの由来があるんです!
菱餅の形に関する説についてご紹介しましたが、色にも意味があります。
菱餅は赤・緑・白で構成され、重ねられている色の順番にも意味があります。
赤は厄払い、または解毒作用があると言う意味あります。
ひな祭りは江戸時代から庶民の祭として親しまれていました。
当時は赤い餅を作る際に使われていたのはクチナシの実。
クチナシには解毒作用があり、これが含まれる餅にも解毒効果があるとされていました。
また、立春に芽吹く桃の花をイメージして、赤い餅にしているとも言われています。
続いて白について。この餅には菱餅のモチーフとされるヒシの実が使われています。
仙人が食べて千年以上も生き続けたという言い伝えがあるとされるヒシの実。
これを食べると長寿や健康になると言われています。
また、白は残雪や純白、清浄といったイメージが持たれています。
最後に一番下の緑。これは草餅に使用されるヨモギが練り込まれています。
ヨモギは健康を彷彿させる植物として有名です。
実際に、胃の健康やデトックス、貧血の予防など。
体に良い多くの効果があるため、昔から現代に至るまで愛されている植物です。
緑は草木をイメージするカラーでもあります。
雪(白の餅)の下に草木(緑の餅)が芽吹き、雪が溶けた上に桃の花(赤の餅)が咲く。
菱餅は、こうしたことを表しています。
ですが、地域によっては2色~7色と様々なバリエーションがあります。
自分の地域にはどのような説があるのかを探してみるのも面白いのではないでしょうか。。
まとめ
毎年なんとなく飾っているひな祭りの菱餅。
ですが、実は深い意味と由来があったんですね。
ひな祭りは江戸時代から愛されている、女の子の健やかな健康を願うお祭りです。
菱餅が意味するのは、長寿や子宝、健やかな成長など。
また、地域によって様々な説や、餅の作り方があります。
スタンダードは3色ですが、エリアによっては2~7色の菱餅もあります。
菱餅の由来を頭に入れて、ひな祭りを更に楽しんでくださいね。